リスキリング(学び直し)の着眼点

地域の会社であっても人材不足や世代交代などで働き方が変わってきています。

 

特に、新型コロナの流行によって、大きく働き方が変わったケースは多いかと思います。

 

出勤せずにテレワークへ移行したり対面からオンライン商談へ移行したり、既存の働き方では対応できないケースも増えてきています。

 

さらには、ロボットによる自動化やデジタルトランスフォーメーション(DX)による業務の効率化など今後、必要とされる技術やスキルが大きく変わってきています。


そんな中で注目されているのが「リスキリング(学び直し)」です。

※多くの場合、デジタル人材の育成を目指す言葉として使われますが、「学び直し」として紹介していきます。

 

リスキリングとは?

リスキリング(Reskilling)とは再びスキルを身につける(re-skill)ことです。

 経済産業省における検討会において、リスキリングは以下のように定義されます。

 

 リスキリングとは、

 新しい職業に就くために、あるいは、

 今の職業で必要とされるスキルの大幅な

 変化に適応するために、必要なスキルを

 獲得する(獲得させる)こと

 

どちらかと言えば、デジタル技術に関するスキルの習得を指す場合が多い様です。

大きな会社ならともかく、中小企業でデジタル人材と言われても困惑すると思います。

 

業務のデジタル化のためにプログラムの知識を習得したり社内システムを管理するスキルを習得していきましょうという事ではありません…

 

変化に適応するために、必要なスキルを見直す切っ掛けにしましょうと、捉えて欲しいのです。

分かったつもりが怖い

ある企業の経営者と雑談している際に「わが社は業務改革が進んでいるから特に問題はないです」と言われました。

でも、発注は相変わらずFAXで行い社内のイントラも不十分な状態です。

 

経営者が「学び直し」について分かっていないのが一番怖いです。 

私が「学び直し」についての必要性の際に使ったのは、こんな説明でした。

 

 3年前のスマホだとサクサク動きませんよね

 今の社内はそんな状態です

 

 最新のスマホにするとサクサク動きますが、

 色々と新しい機能を覚えないとダメなんです

 つまり「学び直し」が必要です

 

このように説明して、ようやくリスキリングが必要であると理解して貰えました。

求めている内容にギャップ

 

さて、業務の改革に向けてどんなスキルを学びたいのか従業員アンケートを取ったところ

 

 心理カウンセリング

 カラーコーディネーター

 食育プランニング

 

といった回答がでてきました。

 

その会社の業務改革に活かせるスキルとは言い難いものが多く、求めている内容に隔たりがあります。

業務改革のために、これまでとは違ったことを学ぶ必要性を理解してもらわなければ、前に進まないと痛感した訳です

 

 

「この年齢になっても覚えられない」

「今までのやり方で特に問題ない」 など

 

必ず、リスキリング(学び直し)について、抵抗を感じる人が出てくるはずです。

 

特にベテラン社員の場合、古いやり方などに固執したり、業務改革の進展に拒絶感を持ったりして頑なに抵抗する人も少なくないと思います。リスキリング(学び直し)を進めるのであれば、重要性を理解してもらい、積極的に取り組める状況を準備しましょう。

他社はどんな改革をしているのか?

 

やみくもにリスキリング(学び直し)をしても、十分な成果に繋がらないので、先ずは他社の事例を参考にしましょう。

 

請求書を紙で発行しないと何が良いのか理由がわかれば、業務フォローを学ぶ切っ掛けになると思います。

わざわざデータを手で入力しなくてもカメラで読み取ってデータが自動入力できれば、効率化が期待できます。

 

この場合、自動入力についてリスキリングすることになります。

 

他社が情報共有のためにどんな手段を使っているのか参考にできれば、どんな共有ファイルが最適なのか勉強する切っ掛けとなります。他社の事例を参考にしながらリスキリングを行うことによって社内に新しいアイデアが生まれることも期待できます。

 

 

今回は、リスキリング(学び直し)の着眼点についてご案内しました。

リスキリング(学び直し)が、デジタル技術に関するスキルの習得を指すという意味でなく、業務改革の切っ掛けとなるスキルの習得へと繋がって欲しいと願っております。

 

 

笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。