2023年のことですが、
米紙ニューヨーク・タイムズが発表した「2023年に行くべき52カ所」において、第1位のロンドンに続いて、岩手県盛岡市が第2位に選ばれ、大きな話題となったことが
ありました。
しかも、日本から唯一選ばれたのです。
選ばれた理由は、成熟した大人にとって魅力的なコンパクトシティとのことでした。
具体的には
市街地がコンパクトで、散策しやすい。
レトロな洋風建築や古い街並みが残っている
わんこそばやジャージャー麺などの食文化
東京から新幹線で数時間という利便性
これらの理由があるそうですが、盛岡が選ばれるなんて驚きです。
ちなみに…
「2024年に行くべき52カ所」では、山口市が第3位に選ばれています。
第2位のパリ(オリンピック開催地)に続いた3位で、正直にいって、なぜ山口かと思いましたが、京都のような歴史的な景観を持ちながら、観光客で混雑しておらず、落ち着いて観光できる点が評価された様です。
このように、東京・大阪・京都以外の地方都市が紹介されるようになって、訪日客がさまざまな場所を訪れるように
なったのですが、インバウンドと無縁だった地方都市では訪日外国人客への接客に不慣れなで、日本らしい「お・も・て・な・し」を提供できない問題が生じています。
ファミリーマートの着眼点
ファミリーマートは都内一部の店舗において「透明翻訳ディスプレー」の導入を始めました。
いったい「どのような目的」で最新ガジェットの採用に踏み切ったのでしょうか?
「多言語対応されていない」という問題を解決したい…という面もありますが、「きめ細やかな接客サービス」をより強化とするという点に着目したのです。
つまり、最新技術を使いつつ、店員と客が「表情や視線を確認しながら」やりとりする事を「顧客体験」にして、
評判を得ようとしたのです。
SNS時代のご時世において、「日本で経験した接客体験」が海外での大規模な情報拡散となる可能性に着目した訳です。
単なる翻訳だけなら、スマホを使って、意思疎通することもできますが、「原材料やアレルギー」といった、安全に関わる重要な質問には店員個人のスマホ翻訳アプリでは対応できない事が多いようで、ベテラン店員や英語が堪能なスタッフに頼り切る「属人化」した状態という問題も解消する必要があった訳です。
「透明翻訳ディスプレー」は、演説用のプロンプターのようにレジの前に透明なアクリル板を設置して翻訳内容を表示するシステムです。
この最新ガジェットが普及すれば24時間365日の安定したサービスが提供できるようになり、アレルギー情報の伝達といった誤訳のリスクが払拭できるようになるのです。
「人と人の自然なやりとり」をテクノロジーや工夫で創出できれば、日本のコンビニ店舗が持つ本来の魅力をさらに世界に発信できるようになる訳です。
業務の標準化以外の効果にも期待
「透明翻訳ディスプレー」により、ベテラン店員や英語が堪能なスタッフに頼り切る「属人化」の解消だけでなく、より訪日外国人客のニーズを情報収集する起点になる事も期待できます。
レジの近くにある「中華まん」や「揚げ物」といった商品も、訪日外国人客にとっては中身が分からず、注文しづらいというハードルがあります。
これに対して、翻訳機で「中華まん」や「揚げ物」をお勧めした場合、どう反応が返ってくるか情報収集ができるようになり、売上点数アップや陳列改善のヒントとなります。
また地元特有の土産品をどうアピールすべきかについて情報収集にも繋がります。
POSでは収集できないデータは大きな価値を生むことでしょう。
人と人との接点は他にないか?
さて、翻ってみて自社の中では生産性向上という目的の下で、どんどん「人と人との接点」を減らしていないでしょうか?
効率化のために、たとえ隣の席に居る人であっても、チャットやPCメールで連絡する事を徹底した某会社がありましたが、今でも続けているのか長期的に効果があったのか甚だ疑問です。
むしろアナログに近い内容でも、しっかりと「人と人との接点」を活かした方法を取った事業者の方が生産性をあげています。生産現場における現場改善も対話や気づきを重視していますし、対面での面談や指導の方が離職率は低い傾向にあります。
短期的にはデジタル対応は成果を出すことができますが、長期的には、もしくは会社全体ではアナログ対応(人と人との接点)の方が効果をあげることに繋がっています。
アナログ対応(人と人との接点)を活かしながら、生産性をあげる着眼点が課題解決の切り口となるかもしれません。
何でもデジタル対応より、あえてアナログ対応(人と人との接点)の方が良いものは有りませんか?
少し、周りを見渡してみましょう。
笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔と地域経済を応援しています。




