実は熱中症になりやすい、意外な立場の人とは?

連日、最高気温が35度を越え、熱中症の予防のために「高温注意情報」が発表されています。

熱中症は、気温が高い場合だけでなく、湿度が高い場合や、風が弱い、日差しが強いなどの環境でも起こりやすくなります。

 

よく言われますが、「熱中症は屋内でも起こります」と、注意喚起されてますね。

この8月の猛暑の中で作業されている方、本当に頭が下がります。

 

かつて建設業でお仕事をさせて頂いている時は、本当に熱中症対策には気を配っていました。

 

・作業開始時に健康状態について、確認する

・休憩場所にスポーツドリンクや塩あめなど配置する

・単独作業をさせないように現場リーダーに声掛けする

・自覚症状に関係なく、こまめに水分を補給する制度を構築し、実行してもらう

 

それこそ、細心の注意を払っても、熱中症でダウンする方が出てきます。

先日、某テーマパークにおいて、着ぐるみ姿でダンス練習をしていた20代男性の熱中症事故(事故当時の気温は30度以下だったそうですが…)が発生するぐらいですから、侮れません。

 

ある事業所では、糖尿病など熱中症の発生に影響をあたえる「既往症」について、細かく把握していなかったため、倒れた原因が「熱中症」なのか「糖尿病」なのか、スムーズな措置をすることが出来なかったと反省しておられました。

(ちなみに、働いているスタッフの「既往症」は把握されていますか?)

 

熱中症を予防することを目的としてアメリカで提案された指標のWBGTによると、28℃(厳重警戒)を超えると熱中症患者が著しく増加するそうです。

※暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標です

 

さて・・・、

この猛暑の中、現場で働いている方(特に現場責任者の方)は本当に気配りされていますが、実は見落しているものがあります。

何だと思いますか?

 

それは納期(もしくは進捗管理)の関係でどうしても普段より作業効率が悪くなり、そのしわ寄せがリーダーに来ることです。

 

狙った目標まで作業が進まないと、リーダーや責任者の方は自分を後回し(体調不良を言えずに)にして、作業をすることがあります。

その結果、倒れられることがあります。

 

最悪の熱中症事故は、あってはなりません。

現場スタッフ、特にリーダー・責任者がちゃんと休むことを指導してあげて欲しいです。

 

さらに・・・、

経営者・事業主の方も、気をつけて欲しいです。

まさか従業員の手前、恥ずかしくて「体調が悪いなんて言えない」とおっしゃられる方がいましたが、倒れてしまっては元も子もありません。

 

屋外でも、屋内でも、たかが熱中症とは侮らずに、「体調が悪くないですか?」とお互いに声を掛け合える環境を構築して、この暑さを乗りきっていただきたいと思います。