来年の施策(補助金)の方向性

11月末に補正予算が確定したことで、来期の事業概要が発表されました。

 

https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/index.html

 

大きなテーマで、特に関係があると感じたものは

 

 物価高騰に応じた持続的な賃上げ

 成長力の強化・高度化に向けた設備投資

 変化を力にする社会変革

 

この3つです。


 

この大きなテーマに関する施策ですが、「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」という補助金が新設されるようです。

 

現段階では詳細がわからないのですが工場等の拠点新設や大規模な設備投資に対して補助を行うとされており、補助金の上限が50億円です。

(ちなみに下限が10億円)

 

直近で大きな補助金額が6,000万円であったので、下限が10億円となれば中堅以上の少し大きな事業者を対象とした補助金であると感じました。

 

しかも、採択(交付決定)されて、1年以内に工場が完成するとは思わないので、新たな補助金の事業期間がどれだけ

であるのか、気になっています。

今までの補助金はどうなのか

中小企業生産性革命推進事業として以下の4つの補助金は

 

 ものづくり補助金

 持続化補助金

 IT導入補助金

 事業承継・引継ぎ補助金

 

令和6年度も引き続き募集されます。

 

その中で、ものづくり補助金は少し内容が変更となります。

「省力化」を目的として、「省力化(オーダーメイド)枠」が設けられます。

 

補助率は1/2(小規模事業者・再生事業者は2/3)ですが、なんと最大8千万円が支給されます。

いままでの通常枠の上限が最大1250万円だったので、ものづくり補助金としては非常に額が大きいです。

 

どのような要件なのかは明らかになっていませんが、人材不足の解消につながる設備投資が対象になると考えられます。

 

また、製品・サービス高付加価値化枠も新設されます。

その中の「成長分野進出類型(DX・GX)」は、補助率2/3、最大2500万円が支給されます。

 

こちらも、ものづくり補助金としては非常に額が大きいです。

事業再構築補助金はどうなのか

事業再構築補助金は正式名称を

「中小企業等事業再構築促進事業」

というのですが、

 

それが「中小企業省力化投資補助事業」に変更されます。

 

今までは、コロナ禍や物価高騰の影響を受けた企業が、事業を再構築することで、売上向上を図るのを支援するという内容でした。

 

これからは、ものづくり補助金と同様に「人手不足や生産性向上のために企業が省力・省人化を行うのを支援する」に目的が変更することになります。

 

事業概要を見ますと、

 

IoT、ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品を「カタログ」に掲載し、中小企業等が選択して導入できるようにすることで、簡易で即効性がある省力化投資を促進する。

 

と、記載されています。

 

 

何となくですが、事務局が認定したソフトウェアしか導入できないIT導入補助金に近いと感じました。

 

補助率は1/2で、上限額は従業員に応じて変わります。

 

具体的には

 従業員数5名以下は200万円、

 従業員数6~20名は500万円、

 従業員数21名以上は1,000万円

 

 ※従業員に対して一定の賃上げを行った場合、上限額を引き上げる制度あり。

 

と、ものづくり補助金にくらべると補助金額は少ないです。

 

今年の事業再構築補助金では、建築費などが対象になっていましたが、来年度は廃止される模様です。

その他の補助金はどうか

GX(グリーントランスフォーメーション)に係る補助金が拡充されます。

 

いわゆる省エネ補助金関係ですが、省エネ・再エネをさらに促進させるため、大型の省エネ設備の導入を支援する

「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」

「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」などや、

 

電気自動車の普及を目指す

「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」

等を引き続き実施していくみたいです。

 

詳細な情報は、2月や3月にならないと分からない部分が多いのですが、今のうちに、どのような支援策(補助金)が

活用できそうか把握するのも重要です。

 

不明な点は、お近くの商工会議所・商工会などの公的支援機関に相談してみましょう。

 

笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。