職場や組織に新しく加入した方に、簡単な作業だと思って「ゴミを出しておいて」と先輩が指示を出しました。
新人さんは、ちゃんとゴミを指定された場所に出したのですが、「ちゃんとゴミを出してない」と怒られました。
きちんと出したはず…と思うので「指定された場所まで持って行きました」と反論すると、「ゴミ出し」というのは、次の人のことを考えて、新しいゴミ袋をセットするまでがゴミ出し作業です。
常識で考えてみればわかりますよね?
なんて、言われてしまいます。
新人さんは、心の中で思います。
「先に、それ言っておいてくれよ…」と。
この様な不条理なケースは、本当に多くあります。
指示した先輩は、「ゴミ出し=袋交換まで」が当たり前だった経験に基づいて結果を求めているので、「ゴミ出し=集積所に持っていくこと」しかやってこなかった新人の行動が理解できないのです。
これでは、新人さんは先輩の顔色ばかり伺って、成長できませんよね。
別のケースでは、「この資料を作っておいて」と指示した際に、上司は「顧客提案レベル」を期待して言っているのに対して、部下は「初期段階のたたき台レベル」でよいと判断しているケースもあります。
部下が作成した資料に対して、「これじゃダメだ」と言っても、「何がダメなのか」最初は理由が分からずに頭を抱えることになります。
もし、上司が「これでは顧客提案レベルではない」とコメントしたとしたら、部下は、心の中で思います。
「先に、それ言っておいてくれよ…」と。
この認識(解釈)のズレの大きな要因は、「なぜそれをやるのか」についてゴール(目的)が共有されていないことから生じています。
ゴミ出しの例で言えば、ゴミ出しの行為が「廃棄」だけを意味するものなのか、「ゴミ箱を空にし、清掃し、新しい袋をセットする」までを含むのか、人によって解釈が異なります。
当然、解釈の違いによって、行動する内容も変わってきます。
このような「言葉の解釈のズレ」が起きないような「仕掛け」が会社の中にありますでしょうか?
「伝えた=伝わった」ではない
「わが社はコミュニケーションを大切にしているので問題ないと思います」と言う会社に限って、「コミュニケーションとは具体的にどういう意味ですか?」と質問すると、管理職の方が、それぞれバラバラの回答をしてきます。
ある人は
「対面で指示すること」だと言いますし、
別の方は、
「伝達する回数が多いこと」だと言います。
もう、管理職の方の時点で「言葉の解釈のズレ」が起きてしまっているので、部下の方は、上司の顔色を伺って「どの対応が最適であるのか」困難するのは当然のことです。
こんな状況では、とてもコミュニケーションを大切しているとは言い難い状況になっています。
組織の中で重要なのは、「伝えた=伝わった」ではなく、「言葉の解釈のズレ」が起きないようにどう解釈しているのか確認する仕掛けをもつ事が非常に重要となります。
※当たり前すぎることですが、意外と出来ていない職場が本当に多いです…。
例えば…、
イベントを開催するにあたって(既に経験したことあるスタッフに対し)「準備しておいて」と指示を出したとします。
指示を受けた側は、過去に経験したことを踏まえて、「イベントの物品を揃える」までが準備だと思ったとしたら、トラブルが起きるのは必然です。
指示に対して、聞き手(受け手)が「イベントの準備」をどう解釈したのか確認する作業を怠ってしまうと、イベントにあたっての会場設営・資料配布・機材チェックまで準備できていなかった事になりトラブルとなりかねないからです。
認識のズレを防ぐために「行動レベル」まで分解して相手に伝える「仕掛け」が必要で、言い換えれば、ゴール(目的)が共有されていないことが問題です。
では、クレーム対応のケースではどうズレが起きるでしょうか?
「対応しておいて」と抽象的な指示を出してしまうと指示を受けた側は、過去に経験したことを踏まえて、「早急にお詫びする」だけしか行動しないかもしれません。
でも、指示する側が「原因分析・再発防止策」まで対応することを求めていたら、「先に言っておいてくれよ…」と。
部下が不貞腐れるだけでなく、職場の雰囲気がとても険悪な状態へと陥ってしまいかねません。
「こういう認識で合っていますか?」と復唱するように助言する方もいますが、気軽に復唱や確認ができる雰囲気ではないケースがほとんどなので、復唱や確認は有効な仕掛けではありません。
むしろ、認識のズレが起きないように「どこまでやれば終わりか」と明確に指示を出す仕掛けの方が重要です。
「言葉の解釈のズレ」が起きないような「仕掛け」が会社の中にありますか?
ウチは未だできてないと思う場合は、早期の実施を望みます。
笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔と地域経済を応援しています。




