4月以降の補助金の変更点

令和4年で、安倍政権において実施されていた各種施策(補助金)が終了となり、令和5年度4月からは、どのような施策(補助金)となるのか注目していました。

 

結果として、「生産性革命推進事業に係る補助金」がそのまま継続となりました。

 

※生産性革命推進事業における補助金は、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金、事業承継・引継ぎ補助金の以上の4つの補助金を指します。

 

令和5年度においても、通年での公募となるため、都合の良いタイミングで、申請が可能です。


補助金の名称が同じままですが、制度内容が少し変更となっています。

先ずは、事業再構築補助金から変更となっている点についてご案内いたします。

事業再構築補助金の変更点

今までの事業再構築補助金は、新型コロナの影響により売上げが減少した事業者が新たな挑戦するのが目的でした。

今回、売上減少した事業者だけではなく成長分野への事業再構築に取り組む事業者も応募できるようになりました。

 

これまでの通常枠というものが、成長枠に変更になったとする方が、分かりやすいかもしれません。

 

変更点のポイントは以下の通りです。

 

・成長枠が新設されます

・市場規模が10%以上拡大する業種・業態への転換を図ることが申請要件

・補助上限額は最大7000万円で補助率は1/2

 (従業員規模によって上限額は相違します)

 (条件付きで2/3に引き上げ)

 ※売上減少要件が不要となります。

 

この成長枠では、市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属していることが、必須要件だという点が大きなポイントです。

(対象となる業種・業態は、公募開始時に事務局 HP で公開予定としています)

 

さらに、ものづくり補助金と同じように、事業終了後3~5年で給与支給総額を年率平均2%以上増加させる必要があります。

増加させない場合は、補助金を受け取っても後から返還する場合があるので注意が必要な要件です。

 

 

成長枠とは別に、新たな枠として、サプライチェーン強靭化枠が新設されます。

国外から国内への回帰を促進する制度なので、申請できる事業者は限られますが、要件を満たすならば是非とも活用したい枠です。

 

サプライチェーン強靭化枠

・生産拠点を国内回帰する事業であること

・補助上限額は最大で5億円、補助率は1/2

 

 

次に、地域における基幹大企業が撤退することにより、市町村内総生産の10% 以上が失われると見込まれる地域の事業再構築の枠もあります。

突然、地域の基幹大企業が撤退すると発表するケースが今後あるかもしれません。

 

頭のどこかに、この事業再構築の枠がある事を覚えておいて欲しいです。

 

産業構造転換枠の新設

・基幹大企業の撤退以外にも、市場規模が10%以上

・縮小する業種・業態の事業者が応募可能

・補助上限額は最大7000万円で補助率は1/2

 (条件付きで2/3に引き上げ)

基幹大企業の撤退については、自治体が資料を作成し、証明する必要があります。

 

令和5年4月以降の募集は、第10回公募を含めて3回程度の公募を実施予定とありますので、最適なタイミングで挑戦してください。

ものづくり補助金の変更点

補助上限額が多い施策として、ものづくり補助金があります。

令和5年4月以降(第14次公募~)の変更ですが、よく利用される枠では変更点はありません。

 

令和5年からはものづくり補助金は廃止されるとの噂がありましたが、令和6年末まで切れ目なく事業を実施すると発表されました。

 

第14回公募以降については、厚生労働省の管轄と思う「介護事業の生産性向上」も対象とすると明記されています。

(※社会福祉法人が補助対象者となりました)

 

その他として、大幅な賃上げに取り組む事業者への補助上限枠の引き上げもありますが、活用できる事業者が少ないと思いますので、割愛します。

 

補足として、「認定機器・システム導入型の新設」も発表されていますが、次年度以降の新設とありますので、来年ご案内する予定です。

持続化補助金の変更点

商工会・商工会議所 の支援を受けながら販路開拓や生産性向上に取り組む際に活用できる施策が、小規模事業者持続化補助金です。

 

小規模とあるので、製造業なら従業員20人以下、製造業以外は5名以下が対象となります。

 

大きな変更点は、電子申請です。

 

今までは、電子申請で加点されてましたが、今後は郵送の申請だと減点となります。

電子申請にはGビズIDというものが必要となるので、先ずはGビズIDを申請する事をお勧めします。

 

 

かつての持続化補助金は、補助上限額が50万円で、販路開拓に挑戦するには最適な制度でしたが、最近は生産性向上にむけてソフト・ハード等に多くの投資が必要となってきました。

 

賃金引上げ枠や卒業枠、後継者支援枠、創業枠では補助上限額が200万円です。

 

さらに第12回公募以降においては、インボイス特例が設けられたので、この制度を活用すると50万円上乗せでき、

補助上限額の250も可能となっています。

 

 

是非、この時期にどんな施策活用ができるか検討して、実行に移して頂きたいです。

笑顔創造研究所は、みなさまの笑顔を応援しています。